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松本敦です。いちおう最高位戦で麻雀してます。ブログは頑張って続ける。内容はテキトー

コンテンツ≠プロダクト

一応はコンサル会社の、デジタル部門なんかにいると、まあとにかくデザイン思考だとか、アジャイルだとか、チャレンジオーケー、失敗上等、やっていくぞーみたいな。もちろんいい事だと思うんですが、「文化祭じゃないんですよね?」みたいな気持ちにはなるわけですね。

で、シーンが飛んで、会社の側に伊勢丹のアンテナショップがある。いろいろと、誰も買わなそうなものが並んでいて、(まあ売る気もないんだろうけど)その中に、真鍮だか錫だかのお猪口があるんだけど、そこの説明文がよかった。(うろ覚え)

「厳選されたXXXXの原料を、XXの歴史を持つXXXの職人によってプロダクトされた....」
 

プロダクトされた
 

最初は冷笑めいた、ふわっとした笑いがあった事は否定しない。がこれ、微妙に真理を含んではいないか?
 

企業の新規事業チャレンジに限らず、スタートアップも盛んな昨今な訳で、知り合いも含めて頑張っていらっしゃいます。話を聞いてみると、もちろんその人のTrack Recordにもよるけど、数百〜数千万円であれば割と調達できている例を見ている。

で、その資金で何ができるかと言うと、提供形態としては結局はアプリかwebですよね?もっと言うと、I/Fは重要ではなくて、価値を産んでいるのはその中のコンテンツですよね?
 

悪いとは、まっっったく言っていない。知人友人、みんな頑張っているし、筋が良いことをやっている人は(この際は善悪を超えてでも)正しい因果の結果として成功してほしい。強い気持ちです。

ただ、コンテンツ≠プロダクトだと思ってしまう。語義に反している事はわかっていても。結局は、HWこそ価値の厳選ではないかと思ってしまう。AmazonECサイトではなく、装置産業として評価したくなる

 
GEのPredixを挙げるまでもなく、IoTが、モノ売りをコト売りに変える力を持っているのはよく分かる。でも、それはモノの価値を減じないし、かと言って(ここ重要だと思うんですが)増やしてもいない。(異論は認める)モノの価値は厳然として存在し続けていて、それの見方がちょっとだけ変わったかな?くらいのイメージなんですね。

だから、単純にHWをプロダクトしようとしている人を応援したいんですね。そしてそれって、個人的に想いがあっても、数千万円調達しただけではたぶん、何も起こらない。
 

例えば、(たしか)山形県の方では、自治体がバックアップしてスタートアップ村みたいなのを作っていて、そこでベンチャーが作ったIoT機器がアメリカの原発に採用されたりしていると。良い話じゃないですか。

最初の村作りは、地銀が頑張ったらいい。貸し出し先が地元の企業なり大学なりになるだろうから、リカーリングで、村の生活圏から発生する商品を利益に変えたらよい。ベンチャーが入ってきたら、機動力とか知見のある都市銀行が(それ以外でもいいけど)incubationしたらいい。シリコンバレーは出来ないけど、Palo Altoみたいなとこをいくつか作る人がいないかなーと思うんですね。
 

まあ、僕の勉強不足でもう議論はし尽くされてるのかもしれないし、そうでなくても、いちコンサルの分際で何をすんねんって話ですが。

そして、ここまで書いてきて、結局これって単なる下町ロケットじゃん、そりぁ自分で自分の考えを気に入ってしまうわけだ。と思ったところまでが今日のゴールでした。